Parsleyのリハビリ部屋

ちょっと人生に疲れたParsleyが、リハビリのつもりでつらつら言葉を重ねていくブログです。

マンガ

親愛なる複雑で繊細な世の中の片隅で生きる者たちへ

お仕事柄、主にWebで発表されているマンガを大量に読んで、独断と偏見で紹介記事を書くお仕事をしているわけなのだけど、ちょっと気になるブログエントリーを拝読したので簡単にメモしておこうと思う。 kangaegotochu.hatenablog.com 自分が紹介記事を書く際…

「できることを、ありったけ」な物語には、必ず人の気持ちを揺さぶる力があるという話

『むこうのくに』 「いつもの君と同じで良いじゃない」 「いつもの俺」 「つまり、ありったけ、ってこと」 これは、『ゴブリンスレイヤー』第10巻の、牛飼娘とゴブスレさんとのやりとりの一節。女神官が巻き込まれたトラブルに、「手を貸してやりたいけれど…

二階堂幸先生の短編集『ありがとうって言って』の独特の空気感に魅せられて

二階堂幸さんのことは、Twitterで公開されていた『雨と君と』ではじめて認識した。スケッチブックを手にしたタヌキが女性に拾われる話なのだけど、彼女たちが「芸達者なワンちゃん」として扱っていて、いろいろおかしいのだけど、空気感が独特で惹き込まれた…

『ショートショートショートさん』にはマンガならではの面白さと、ちょっとした事を「面白がれる」大切さが込められていた

表紙がオシャレで気になっていたタカノンノさんの『ショートショートショートさん』。2巻が刊行されたこともあって一気に読んだ。 一読して思ったのは、「これはマンガの面白さ」だということ。例えば1巻の最初のコマが、目を両手を使って広げてコンタクトを…

マンガ『声がだせない少女は「彼女が優しすぎる」と思っている』の世界は泣きたくなるほど優しすぎる

去年の今ぐらいの時期に、ストレスで心身のバランスを崩して失声症になった。喉元にまで言葉が出かかって、そこから息が詰まるような感覚になって、言葉が出てこない。とても慌てたし、「もう声が出ないのかもしれない」と脳裏をよぎりもした。今から思うと…

マンガ『ギャルとぼっち』のひなちゃんの芯の強さと林原ちゃんの優しさが沁みたという話

ネットメディアでお仕事をしている関係で、さまざまな漫画家さんがTwitterなどにアップされている作品を紹介させて頂いている。その度にユーザーの琴線に触れるような話を描くことができていて、みなさんの事を「すごいなぁ」と思うわけなのだけど、その中で…

ちょっと海野つなみ先生の『回転銀河』の和倉ちゃんについて語らせてほしい

海野つなみ先生の作品は、大ヒット作となった『逃げるは恥だが役に立つ』はもちろん大好きだし、初期作の『デイジー・ラック』も思い出深いし、『小煌女』や『後宮』もいつ読んでもなんだか胸が一杯になるシーンがある。だが、一番を選ぶならばやはり『回転…